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新会社法早分かり

中小企業に関係する新会社法のポイントを解説します。

有限会社はどうなるの?

新会社法が施行されると新たに有限会社を設立することは出来なくなります。
既にある有限会社は、新会社法施行後は、株式会社として存続することになります。但し、「株式会社」の名称を使うことは出来ず、「有限会社」と名乗る必要があります。このような会社を「特例有限会社」といいます。
「特例有限会社」は株式会社なのですが、会社の運営上は従来の有限会社に関する規定が引き継がれます。役員の任期の定めがなかったり、決算公告の義務もありません。

■株式会社を名乗るには

特例有限会社は、商号変更をすることにより、通常の株式会社になることができ、株式会社を名乗ることが出来ます。具体的には、特例有限会社について解散の登記、株式会社については設立の登記をする必要があります。

■有限会社はどうすれば良いか

既存の有限会社は急いで商号変更する必要はありません。特例有限会社には会社の運営が簡単であるというメリットもあります。
取引上、株式会社を名乗る方が有利な場合は、商号の変更を検討されればよいでしょう。


設立手続の規制緩和

■最低資本金制度の廃止

既に中小企業新事業活動促進法により時限的に最低資本金制度は廃止されていましたが、これが恒久化されました。起業のハードルは低くなり、資本金1円の会社も可能となります。
そうはいっても、将来金融機関からの融資を受けることを考えていらっしゃるのでしたら、資本金は出来るだけ多くしておくこと(設立後の増資も含めて)が大切です。資本金が過小ですと、決算時に債務超過に陥る可能性が高く、融資の際の重大な障害になるからです。

最低資本金制度が廃止され、金融期間や取引先の信用を確保する手段としては、新会社法で導入される会計参与制度を利用することが考えられます。
会計参与は、取締役と共同で計算書類等を作成します。会計参与を置くには定款でその旨を定め、株主総会で選任する必要があります。なお、会計参与になれるのは、公認会計士または税理士に限られます。専門家が計算書類等の作成に関与することにより、会社の決算に対する信頼が高まることが期待されます。

■資本金払い込みの簡略化

会社を設立する際、これまでは、金融機関による払込金保管証明書が必要でした(確認会社を除く)。
従来、払込金保管証明書を発行してくれる金融機関がすぐに見つからず、設立手続が遅れることがありました。
新会社法では、発起設立の場合は、払込金保管証明書が不要となり、残高証明書等で足りることになり、スムーズな設立手続が可能となりました。
また、現物出資の要件も緩和されました。現物出資とは、金銭以外の財産による出資をいいます。自動車や、パソコンなどの備品を出資するケースがよくあります。この現物出資が総額500万円以下であれば、自由にできるようになりました。
事後設立についても詳細は省略しますが、要件が緩和されました。
現物出資は、金銭による出資を補い、資本金を充実させる上で有効な手段です。

■類似商号制度の廃止

従来は、同一市町村内で、同一の営業のために類似した商号を登記することは出来ませんでしたが、新会社法では、類似商号登記の規制が廃止されました。
ただし、同一商号・同一住所での登記は禁止されています。
また、不正の目的で他人の商号を誤認されるような商号は使用できませんし、使用差し止めや損害賠償の対象となります。
さらに、不正競争防止法では、他人の周知商号を使用して他人の営業と混同させる行為を、使用差し止めや損害賠償の対象としています。
したがって、有名企業と同一の商号を使用することはリスクを伴います。
なお、類似商号規制の廃止に伴い、「目的」欄の記載要件も従来より緩やかになると思われます。

■支店登記の簡略化

従来は、支店所在地では支店のみの登記事項だけでなく、本店所在地の登記事項も登記しなければなりませんでした。その結果、本店で登記事項が変更されるたびに、支店所在地でも登記をする必要があり非常に面倒でした。
新会社法では、支店所在地では、「商号」「本店の所在場所」「支店の所在場所」のみを登記すればよいことになりました。これは、商業登記のコンピュータ化が進み、全国どこからでも本店の登記について知ることが出来るようになり、支店所在地で本店所在地の登記事項をあえて登記する必要がなくなったため簡略化されました。
また、支配人の登記も本店のみの登記事項となりました。


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